尾燈去ル

生きるための記録。

バックパッカー 中国横断記(準備編)

長期休暇なので、3週間あまり中国をバックパッキングしてくる予定。

概ね準備も完了したので、そのことについて書いてみる。

 

Lビザ取得

中華人民共和国への日本人の入国は、2014年2月25日現在のところ、

 

一般旅券を所持する日本,シンガポール,ブルネイの3ヵ国国民が,中国へ観光,商用,親族知人訪問或いは通過の目的で入国する場合,滞在日数が入国した日から15日以内であればビザが免除され,外国人向けに開放された空港,港から入国できる.(参照:http://www.china-embassy.or.jp/jpn/lsfu/hzqzyw/t938315.htm

 

とのこと。これは意外だった。欧米諸国が入っていなくて、日本・シンガポールブルネイという3カ国だけって事が。中国共産党政権に対する評価が自分の中で微増笑

 

という訳で、ノービザで渡航してビザが切れそうになったらあちらで延長すればいいやァとか思っていると、最近になってノービザ渡航者の現地ビザ延長が厳しくなったとかいう情報にぶつかる(真偽不明)。

てことで、中華人民共和国駐新潟総領事館にLビザを取りに行く。

ネット情報(http://www.checker21.com/?page_id=603)には、なぜか個人でのビザ申請先として一覧に新潟総領事館だけが載っていない…心配。

AM 11:20過ぎに領事館到着。書類出して、時間もなかったのでちょっと高いけど¥6,000払って特急でお願いする…待つこと30分あまり、正午には無事 Lビザ30日 を貰えた。よかったよかった

以下、提出書類

・パスポート

・パスポートのコピー

・査証申請書(中国大使館HPから印刷可能。その場でも貰えるみたい)

・宿泊先の予約証明(ネット予約のコピー。全旅程分なくても数日分で通った)

渡航手段の予約証明(ネット予約のコピー。飛行機orフェリー)

 

ちなみに¥3,000だと1週間で、¥5,000だと3日で(加急)ビザが下りるという。

 

中国への道のり

常識的に考えれば飛行機で行くのが早いし快適。だけど、なんかつまらんのでフェリーで行くことにした。

日本から上海へのフェリーは、大阪から蘇州號(上海フェリー)が毎週1便, 鑑真(日中国際フェリー)が隔週1便、神戸から新鑑真が隔週1便運行されている。

時間は約50時間。学割をつかって、料金は約2万円(ドミトリー)。

一方、飛行機で新潟空港→上海を目指すと、skyscanner参考に時間として9~12時間, 料金は4~7万円。新潟→大阪間は高速バスで¥8,000としても、フェリーが圧倒的に安い!学生ならフェリーを選ぶべし。

日本から船で海外に出ることそれ自体にも結構wkwkしている。どんな感じなのかな、と。島国なのに日本から定期船で直通航路があるのって中韓露の3ヵ国だけらしいし(参照:http://byferryfrom2japan.com/)。台湾との間には無いのかぁ。

 

中国国内の都市間移動

大都市間の移動は、長距離は列車を使うことにした。(それでも12時間とか掛かる、広い…)

AraChinaという中国旅行代理店のサイト(http://www.arachina.com/)で予約可能。かなり便利。

イメージ的に中国の大都市の駅の券売所なんて人がすごいことになってそうだから、ネットで事前に予約しておくのはかなり良い選択じゃなかろうか。

中小都市や田舎の方には主にバスで移動する予定だけれど、これは適当に行き当たりばったりで。

 

etc.

計画は割としっかりと立てたので、以前やったバックパッキングのような放浪記にはならないと思う。経験を踏まえ、バックパックは30Lに絞って出来るだけ軽装で行く予定。心配は寒さと、事故。五岳のうちの一つへの登山も計画しているけれど、大丈夫かなァ…と。

あと、ノートPCを持って行って旅をしながら旅行記書いていきたいと思う。

 

「でも、なんとなく行きたくないような気もするんです。もう行くのをやめちゃおうかなって。へんですよね」

 それを聞いて、私は言った。

「少しもへんじゃないよ。ぼくも旅に出る前はいつもそんな気持ちになるからね」

「ほんとですか?」

 少し疑わしそうに女の子が言った。しかし、嘘ではなかった。そして、それはその女の子や私だけのことではないのだ。ジョン・スタインベックも『チャーリーとの旅』の中でこんなふうに書いている。

 

 長い期間にわたって旅を計画していると、心中ひそかに、出発したくないという気持ちが起きてくるものである。私も、いよいよ出発の日が近づくと、暖かい寝床と居心地の良い家がしだいにありがたくなり、愛する妻がいいようもなく大事になってきた。こういうものを捨てて、恐ろしい未知のもの、心地よくないものを進んでとろうとは、気ちがい沙汰に思われてくるのであった。出かけたくない。旅行を中止しなければならないような事態が起きてほしい。しかし何事も起きなかった。

 

 これは長い旅に出ようとするときに、多くの人が味わう心境であるように思える。少なくともユーラシアの旅に出る前の私はそうだった。他人に言われるまでもなく、どうしてそんな旅に出かけなくてはならないのだろう、と何度自分に問いかけたかわからない。

 だが、その答えはなかった。なかったから行くのをやめようかと思ったかというとそうではなく、なかったけれど行くことにしようかと思ったのだ。なかば憂鬱な気分を抱きながら。

 

(中略)

 

 ―参ったなぁ。

 内心そう思ったりするが、誰を恨むでもなく、行くと決めた自分の、いわば自業自得なのだ。

 しかし、ひとたび出発してしまうと、それまでの逡巡は忘れてしまい、まっしぐらに旅の中に入っていってしまう。

 

沢木耕太郎『旅する力―深夜特急ノート』より