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尾燈去ル

生きるための記録。

新潟から宗谷岬へ。自転車旅(11~12日目)

AM5:30 起床。バイカー達は続々と宿を出て、結局自分ひとりだけが残る。

天気予報だとしだいに晴れてくるはずだが…この日は中山峠越えだ。

 

11日目

AM8:00 日が差し始めた。支度を急ぎ、AM8:30に宿を出る。

洞爺湖まで来て何も見ないのも芸がないので、昭和新山有珠山を少し見てから札幌を目指そうと考えていた。昭和新山の裾野まで行ってみたのだけれど、あまりに勾配が急なので、体力を考えて断念。

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代わりに2000年噴火の有珠山西口噴火口へと向かう。こちらは昭和新山への舗道ほどの勾配では無い。

西口噴火口への散策路には噴火当時の崩れた建物や寸断された道路がそのまま残されて、記録遺産となっていた。

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サイロ展望台から洞爺湖昭和新山有珠山を一望。

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洞爺湖に別れを告げ、いよいよ230号線へ。

羊蹄山を左手に見ながらペダルを漕ぐ。開けた大地に円錐形の山容は圧巻で、これぞ北海道!という感じ。

 

正午に道の駅「230ルスツ」で昼食をとり、いよいよ中山峠越えへ挑む。

20kmあまりの峠への道のり。始めのうちは傾斜もゆるやかで余裕を感じていた。しかし残り8kmあたりから余裕がなくなり、5kmを残して傾斜がキツくなってくると体がへばった。あと3km, 2kmが果てしなく長く感じた。傾斜こそ小さかれ、恐山の坂道よりも体力的な厳しさは圧倒的に上だった。

峠にある道の駅「望羊中山」に到着。車やバイクの中に自転車が1台。ヘトヘトだったが、誇らしい気持ち。峠はかなり涼しかった。

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もちろん、名物のあげいもを食う。味付けはセルフで色々とあったけれど、結局シンプルにマヨネーズが一番旨い。

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30分ほど休んで、峠を札幌へと下る。

40~45km/hの速度で延々下る道はスリルがあった。…スリルがあったと言うのは易しい言い方であって、交通量の多いこの道を自転車で走るのはかなり危険だ。事故多発地帯とも聞くし、死んでもおかしくない。

 

札幌市南区に入って、八剣山果樹園のキャンプ場を目指すことにした。ここはバーベキューや乗馬、バーも併設されたような施設で、自分のような放浪者にはかなりの場違い感がありながらも、他に行くあても無く、ここでテントを張って一夜を過ごした。

 

・走行時間 6h30m00s(推定)

・走行距離 90.00km(推定)

・積算距離 1008.5km

 

12日目

AM5:00すぎ、テントサイトでの目覚め。習慣のようにテントから手を出して、雨を確認する。降っていない。だが、昨晩の豪雨でテントは濡れている。

 

札幌記念」に心躍らせながらペダルを漕ぎ始めたのだが、早速2つのトラブルに見舞われた。

1つ目。サイクロコンピュータが壊れた。

(よって前日含めて、以後の走行距離は全てGoogle mapからの推定である)

2つ目。タイヤがパンクした。後輪がガタガタと音を立て始めた時、ついに来てしまったか、と思った。昨日の中山峠の一気の下りが負担をかけたのだろう。幸い予備のチューブは1本だけ持っていたので、早速作業を始めた。パンクを想定してチューブ交換の方法は事前に調べていたとはいえ、実際に交換するのは初めて。かなり、手こずりながらも何とかチューブは交換できた。

 

札幌市街に入った。道すがらコインランドリーを見つけて、洗濯を済ませた。

洗濯を待つ間、昨日の日記を付けていると掃除のおばさんがやってきた。どうやら一目で旅人と分かったようで(髭は伸びて髪もボサボサ、おまけに大きな荷物)、「どちらから?」と尋ねられた。

「新潟から、ずっと自転車で」と言うと、「よく来たねえ」とおばさんは母親のように優しく応えてくれた。おばさんは、生まれてからずっと札幌に住んでると言う。遠くへの旅行はしたことがなくて、札幌周辺から離れたことは無いのだそう。そういう人もいるものか、と思った。

「いい青春だね」とか「きっと大物になるね」とおばさんは自分に言った。自分には、その言葉の裏に何か憧れが潜んでるように思えた。心の奥底で「旅をしたい」とか「遠くへ行きたい」と思う気持ちは普遍的なもんじゃないだろうか、おばさんも本当は見たことの無い世界を見たいんじゃなかろうか、そう思った。

 

自分の洗濯よりもおばさんの掃除が先に終わったので、会釈をしておばさんは出て行った…と思ったらすぐに戻ってきて、自分に500mlの炭酸飲料を手渡してくれた。「頑張ってね」、と。

素直に嬉しかった。まるで親戚のおばさんのようで、それでいてどこか可愛らしさのある方だった。

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札幌競馬場にはAM11:30についた。改修直後の札幌競馬場は、ハープvsゴルシの凱旋門賞前哨戦対決を一目見ようと、競馬ファンで満員だった。

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ハープの伝説の新潟2歳Sを現地で見ていた自分としては、もちろんハープを応援していた。まさか古馬相手に勝つとは思わなかったけれど。応援馬券は記念に取っておいた。

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札幌の町は道がどこも広くて、また大通りでないところにもきちんと街路樹があったりと、計画性を以って整備された外国の街の雰囲気があった。(具体的に言えばホーチミンを思い出したのだが)

とても住み心地の良さそうな街という印象を持った。

 

予約していたカプセルホテルにチェックイン。夕食と、買い出しを済ませて4日ぶりのお風呂。

スッキリとしたし、さて。いよいよ稚内だ。

 

・走行時間 2h00m00s(推定)

・走行距離 30.00km(推定)

・積算距離 1038.5km

 

11~12日目の行程